広告戦略コラム|SkySeaS(スカイシーズ)

テレビCMの費用はいくら?相場・内訳・放映料をわかりやすく解説

2026年05月20日 16:31

テレビCMは、短期間で多くの人に認知を広げられる代表的な広告手法です。

一方で、
「テレビCMは高そう」
「結局いくらかかるのかわかりにくい」
と感じている企業も少なくありません。

実際、テレビCMの費用は一律ではありません。

主に、
「どんなCMを作るか」
「どこで、いつ、何本流すか」
によって大きく変わります。

さらに近年は、テレビ単体で評価するのではなく、検索やWeb流入まで含めて成果を判断する考え方が一般的になっています。

テレビCM放映後にブランド名検索が増える傾向も可視化されており、テレビCMは検索行動やWeb行動の起点としても重要な役割を持っています。

また、2024年の日本の総広告費は7兆6,730億円で、3年連続の過去最高を更新しました。

テレビメディア広告費は1兆7,605億円、うち地上波テレビ広告費は1兆6,351億円となっており、テレビ広告は今なお大規模な認知獲得の中核媒体です。

この記事では、テレビCMの費用相場を制作費・放映費に分けて整理しながら、見積もりで確認すべきポイント、費用対効果の考え方、コストを抑えつつ成果につなげる進め方まで解説します。

目次

  1. テレビCMの費用は「制作費」と「放映費」の2つで決まる

  2. テレビCMの市場動向と最新データ

  3. テレビCMの制作費の相場と内訳

  4. テレビCMの放映費の相場

  5. タイムCMとスポットCMの違い

  6. テレビCMの総額はどれくらい見ておくべきか

  7. テレビCMの費用を左右する主な要因

  8. テレビCMの費用対効果はどう考えるべきか

  9. テレビCMの費用を抑える方法

  10. テレビCMで失敗しないためのチェックポイント

  11. テレビCMの費用に関するよくある質問

  12. まとめ

1. テレビCMの費用は「制作費」と「放映費」の2つで決まる

テレビCMの費用は、大きく分けると「制作費」と「放映費」の2つです。

制作費は、CM動画そのものを作る費用です。

企画内容、撮影規模、出演者、編集内容などによって変動します。

一方、放映費は、テレビ局でCMを流すための費用です。

放送局、エリア、時間帯、CMの種類、本数によって金額が変わります。

ここで大切なのは、テレビCMは「動画を作る費用」だけで判断できないということです。

制作費だけを見ていると、いざ放映段階で想定以上の予算が必要になることがあります。

逆に、放映費ばかりを重視すると、伝わらないCMを何本流しても成果につながりません。

テレビCMの費用は、制作と放映を切り分けたうえで、全体最適で考える必要があります。

2. テレビCMの市場動向と最新データ

テレビCMの費用を考えるうえでは、相場だけでなく、市場全体の位置づけも押さえておくべきです。

2024年の日本の総広告費は7兆6,730億円で、前年比104.9%となりました。

3年連続で過去最高を更新しており、広告市場全体は拡大基調にあります。

マスコミ四媒体広告費は2兆3,363億円で前年比100.9%。

そのうちテレビメディア広告費は1兆7,605億円で前年比101.5%、地上波テレビ広告費は1兆6,351億円で前年比101.6%でした。

広告全体ではインターネット広告の比重が高まっています。

それでもテレビCMは、依然として大規模な認知獲得を担う主要媒体であり続けています。

特に、次のような目的では、今でも強い存在感があります。

・短期間で広く知らせる
・信頼感を補強する
・Web施策の効率を押し上げる
・検索行動やサイト流入のきっかけを作る

また、2024年の地上波テレビCM制作費は1,997億円で、前年比100.8%でした。

制作需要は維持されている一方で、極端に伸びているわけではありません。

そのため、単に映像を作るだけでなく、制作後の活用設計まで含めた提案がより重要になっています。

3. テレビCMの制作費の相場と内訳

一般的に、テレビCMの制作費は100万円〜300万円程度がひとつの目安です。

ただし、これはあくまで目安です。

実際には、タレントを起用するか、ロケを行うか、アニメーションにするかで費用は大きく変わります。

制作費の主な内訳は、次のように整理できます。

・企画・プランニング費
・キャスティング・出演費
・撮影費
・編集・MA費

企画・プランニング費

CMの成果は、撮影前の設計でかなり決まります。

誰に、何を、どう伝えるかが曖昧なまま進めると、後から修正が増え、結果として費用も膨らみます。

構成設計、企画案、絵コンテ、進行設計などが含まれます。

相場の目安は、10万円〜35万円程度です。

キャスティング・出演費

もっとも振れ幅が大きいのが、キャスティング・出演費です。

一般モデルや社員出演であれば費用を抑えやすくなります。

一方で、知名度の高いタレントを起用する場合は、一気に予算が上がります。

相場の目安は、数十万円〜数千万円以上です。

撮影費

撮影費は、スタジオ、ロケ、機材、人員手配などにかかる費用です。

特に、次のような条件が重なると費用は上がりやすくなります。

・ロケ地が増える
・撮影日数が増える
・特殊機材を使う
・撮影スタッフの人数が増える

相場の目安は、10万円〜80万円程度です。

編集・MA費

短尺CMでも、編集の難易度が高ければ費用は上がります。

編集、テロップ、色調整、ナレーション、BGMなどが含まれます。

特に、複数パターン展開やアニメーション合成が入る場合は注意が必要です。

相場の目安は、15万円〜40万円程度です。

4. テレビCMの放映費の相場

放映費は、制作費以上に「どこで流すか」によって差が出ます。

同じ15秒CMでも、関東キー局とローカル局では費用に大きな差があります。

地上波テレビでは、15秒CM1本あたりの目安として、関東は30万円〜100万円程度、東海は4万円〜12.5万円程度、関西は4万円〜25万円程度とされています。

北海道は4万円〜6.5万円程度、福岡は2.5万円〜6万円程度が目安です。

独立局の場合は、関東独立局で2.5万円〜4万円程度、東海独立局で1.5万円〜2.5万円程度、関西独立局で1.5万円〜4.5万円程度が目安です。

BS・CSでは、CSが1.8万円〜3.5万円程度、BSが5万円〜10万円程度とされています。

全国で一気に認知を広げたいのか。

地域を絞って反応を見たいのか。

この目的の違いによって、適切な放映先は変わります。

テレビCMの放映費は、エリア、局、時間帯、本数で大きく変わるため、総額だけでなく内訳を見ることが大切です。

5. タイムCMとスポットCMの違い

テレビCMの放映費を考えるうえで、まず理解したいのが「タイムCM」と「スポットCM」の違いです。

タイムCM

タイムCMは、特定番組のスポンサーとして出稿するCMです。

番組との結びつきが強く、企業名の表示や提供読みが入ることもあります。

一般的には30秒または60秒で、比較的長めの契約になりやすい形式です。

1カ月あたり50万円〜数千万円以上と整理されることもあります。

タイムCMは、ブランド信頼、継続露出、番組との親和性を重視したい場合に向いています。

スポットCM

スポットCMは、番組を指定せず、時間帯やGRPベースで放映するCMです。

一般的には15秒が中心で、短期間で集中出稿しやすいのが特長です。

新商品告知やキャンペーン訴求との相性がよい方式です。

スポットCMは、短期集中、販促、認知拡大、予算調整のしやすさを重視したい場合に向いています。

6. テレビCMの総額はどれくらい見ておくべきか

「テレビCMの費用」と聞いたとき、多くの企業が知りたいのは総額です。

整理すると、総額は次の式で考えるとわかりやすくなります。

テレビCM総額 = 制作費 + 放映費 + 関連費用

たとえば、地方局で小さく始める場合は、制作費150万円、放映費100万円〜300万円、合計250万円〜450万円程度がひとつのイメージです。

一方、関東で一定の露出を狙う場合は、制作費200万円、放映費500万円〜数千万円となり、合計700万円以上になることもあります。

ここで大事なのは、テレビCMは「制作費より放映費の方が大きくなりやすい」ケースが多いという点です。

そのため、「どんなCMを作るか」から考えるより、「どれだけ接触を取りにいきたいか」から逆算する方が、予算のブレを抑えやすくなります。

7. テレビCMの費用を左右する主な要因

テレビCMの費用は、単に尺だけでは決まりません。

主に、次の要素で上下します。

1. 放映エリア

関東は高く、ローカルは比較的抑えやすい傾向があります。

全国向けなのか、地域密着型なのかによって、必要な予算は大きく変わります。

2. 放送局

同じエリアでも、局や枠の価値によって価格は変わります。

視聴者層や番組の特性も含めて検討する必要があります。

3. 放映時期

商戦期やイベント期は、枠が取りにくくなり、費用も上がりやすくなります。

繁忙期に合わせる場合は、早めの設計が重要です。

4. CMの尺

15秒、30秒、60秒では当然コストが変わります。

タイムCMでは30秒・60秒、スポットCMでは15秒中心という整理が基本です。

5. 出演者

タレント起用は認知面で強い一方、費用に与える影響も大きい要素です。

契約期間や二次利用条件まで含めて確認する必要があります。

6. クリエイティブの難易度

実写、ロケ、多拠点撮影、CG、複数パターン編集などは費用を押し上げやすい項目です。

見た目の派手さだけでなく、目的に対して必要な表現かどうかを見極めることが大切です。

8. テレビCMの費用対効果はどう考えるべきか

テレビCMの費用対効果を見る指標としては、指名検索数、来店者数、認知度調査、GRPなどが挙げられます。

ただし、実務ではもう一段深く見る必要があります。

テレビCMは、売上だけでなく、次のような指標まで含めて評価するのが実務的です。

・指名検索数
・サイト流入数
・問い合わせ数
・来店数
・検索広告CPAの変化
・認知度の変化
・LPやWeb広告への波及

実際、ノバセルが公表した2024年下半期の指名検索スコアランキングでは、テレビCMインプレッション100万回あたりの分間指名検索ポイントを指標化しています。

このランキングでは、テレビCM放映後に検索行動が増える傾向が示されています。

ランキング上位には、マクドナルド、丸亀製麺、TENTIAL「BAKUNE」、RIZAP「chocoZAP」などが入りました。

他社事例からわかること

マクドナルドは、2024年下半期の指名検索スコアランキングで1位となりました。

中でも「三角チョコパイ おいもとキャラメル」のCMが、放映期間中の検索増加を強く後押ししたとされています。

ブランド力のある企業でも、商品訴求とテレビCMの組み合わせが検索行動を大きく動かすことがわかります。

丸亀製麺では、「わがまち釜揚げうどん47」のCMが上位に入りました。

期間・地域限定販売という明確な訴求が、視聴者の「自分の地域では何が食べられるのか」という関心を生み、検索増につながったと分析されています。

商圏や訴求内容が明確な商材ほど、テレビCMの効果を捉えやすい好例です。

TENTIAL「BAKUNE」は、櫻井翔さん起用のCMや12月のプレゼント需要が相まって、指名検索スコアを伸ばしたとされています。

商材特性と季節需要を掛け合わせた訴求が、検索行動に結びついた事例として参考になります。

テレビCMの役割は、購入や問い合わせをその場で取ることだけではありません。

テレビで認知を作り、検索で受け止め、LPで比較検討を後押しし、Web広告やSNSで再接触する。

この流れ全体で評価する方が、実態に近い判断になります。

経営判断では「テレビ単体の成果」ではなく、「テレビを起点に検索とWeb行動がどう変わったか」を見ることが重要です。

9. テレビCMの費用を抑える方法

テレビCMの費用を抑えるには、単純に安い枠を探すだけでは不十分です。

制作、放映、Web活用まで含めて、無駄なコストを減らす視点が必要です。

実写以外の表現を検討する

アニメーションや静止画編集を使うと、撮影コストを抑えやすくなります。

無形商材や複雑なサービス内容を説明したい場合にも向いています。

ローカルからテストする

最初から全国で大きく出稿するのではなく、地方局や独立局で反応を見る方法です。

商圏が限定される商材なら、むしろこちらの方が合理的な場合もあります。

1本の素材で複数展開できるようにする

15秒版、30秒版、SNS短尺版、YouTube用再編集版まで見据えて制作すれば、1回の制作投資を横展開しやすくなります。

出稿前に受け皿を整える

テレビCMだけに予算を寄せすぎると、興味を持った人を取りこぼします。

検索連動、LP改善、問い合わせ導線の整備は、結果的に費用対効果を高める重要な要素です。

10. テレビCMで失敗しないためのチェックポイント

テレビCMは、金額が大きいからこそ、見積もり前に確認したいポイントがあります。

確認したいポイントは、次の通りです。

・制作費と放映費が分かれて見積もられているか
・放映エリア、局、時期、尺、本数が明記されているか
・タレント費に契約期間や二次利用条件が含まれているか
・CM放映後の効果測定方法が決まっているか
・WebやSNSの受け皿まで設計されているか
・認知目的なのか、問い合わせ目的なのかが明確か

特に注意したいのは、安く見える見積もりでも、必要な項目が含まれていないケースです。

たとえば、制作だけ安い、放映費が別で膨らむ、改善運用が含まれないといったケースがあります。

単純な総額比較ではなく、何が含まれていて、何が含まれていないかまで確認することが大切です。

11. テレビCMの費用に関するよくある質問

15秒のテレビCMはいくらですか?

制作費だけで見ると、15秒CMの制作は100万円〜300万円程度がひとつの目安です。

出演者や演出内容によって大きく変動します。

テレビCMの放映料はいくらですか?

15秒1本あたり、関東では30万円〜100万円程度、その他エリアでは5万円〜25万円程度が目安です。

局や時間帯、時期によって変わります。

地方テレビ局のCM料金はいくらですか?

地方テレビ局では、15秒1本あたり5万円〜25万円程度が目安です。

関東より抑えやすいため、テスト出稿の選択肢になりやすいです。

テレビCMは中小企業でも出せますか?

可能です。

ただし、全国一斉の大規模出稿よりも、ローカル局や独立局から始めたり、テレビとWebを組み合わせて設計したりする方が現実的なケースも多くあります。

テレビCMは費用に見合う効果がありますか?

商材、商圏、目的によります。

ただし、認知拡大、指名検索増、比較検討の後押しという役割では非常に強い施策です。

近年は、テレビCM放映後の検索反応を可視化する調査も増えており、テレビが検索行動を喚起する傾向も確認されています。

12. まとめ

テレビCMの費用は、「制作費」と「放映費」の2つに分けて考えるのが基本です。

制作費は100万円〜300万円程度が目安になりやすく、放映費はエリア・局・時間帯・本数で大きく変わります。

一方で、今のテレビCMは「いくらかかるか」だけで判断する時代ではありません。

2024年の広告市場でも、テレビメディア広告費は1兆7,605億円、地上波テレビ広告費は1兆6,351億円と大きな規模を維持しています。

テレビCMは、依然として認知獲得の中核媒体です。

さらに、放映後の指名検索増加を示す調査も出ており、テレビが検索やWeb行動の起点として機能していることがわかります。

だからこそ、テレビCMの費用対効果を高めるには、次の視点が重要です。

・何のために出稿するのか
・誰に届けたいのか
・検索やLPでどう受け止めるのか
・Web広告やSNSでどう再接触するのか

費用だけで見ると高く見える施策でも、目的から逆算して設計すれば、テレビCMは今でも十分に有効な投資になり得ます。